観世会素謡会の木曽
昨日は観世会の素謡会でした。私は木曽の池田という役でした。木曽の一番の聞かせどころの願書という部分は謡の中でも観世流では非常に難く、重習(おもならい)の奥伝に位置します。このランクは他には道成寺などがあります。また三読み物といって、安宅の勧進帳、正尊の起請文、木曽の願書は(一曲の一部をシテが一人で謡います)何れも難しい謡ですが、願書は一番重い扱いになっています。
願書は義仲に命じられ、シテの覚明(かくめい)が埴生の八幡宮に戦勝の祈願を読み上げるところです。
シテの阿部信之氏は非常に重厚で味わいのある謡を謡われました。表面的でなく、内面のしっかりした謡で、声量に任せることなく、しっかりと表現できる謡。いつかあのような謡をうたうことが目標です。
昨日はそのあとある博物館に行きました。目黒にある久米美術館です。岩倉具視の能楽堂再興を支えた人物 久米邦武と能楽展でした。そのあと大倉集古館へ行き、坂城の刀鍛冶の宮入氏の関係される展覧会を見てきました。これに関しては後日触れたいと思います。
その後ホテルオークラのテラスレストランで一休みし、アロエとサボテンのゼリーをたべました。(写真)以前家内の両親とよく行ったことを懐かしく思いました。今年50周年だそうです。私と同じ年なんですね。
今日明日で坂城、七瀬の稽古です。