松能会

                                                                          撮影 野口宏之

昨日の松能会は不安定な天気のなか盛会に済むことができました。ご覧の通りのコンパクトな舞台ですので見所と一体した気分で舞うことができました。稽古も積みましたので疲れはありませんでした。岡久広氏蔵の若女の面はなかなか素敵でした。唐織は父が作りました扇面の模様で、この曲に合っていたとおもいます。また後見に野村四郎氏、地頭に師匠の武田志房先生、ワキに森常好氏、囃子方には柿原崇志氏、一噌隆之氏、森沢勇司氏と素晴らしいメンバーに支えられ勤められましたこと感謝しております。昨晩はおいしいお酒を飲むことができました。ただ最近自分が特に気を付けていることは、いかに自分の謡がうたえるかなのですが、今回もなかなか考えていたようにはうたえませんでした。悔しいです。ちょっと難しいことなのでおわかりにくいと思いますが、思ったようにいかないのが芸の深さなのでしょうか。まだまだです。それ以外にもいろいろ課題が出ましたので、少しでも克服できるように稽古していきたいとおもいます。次回は来年9月5日㈬を予定しております。ご感想等お待ち申し上げております。

ところで今回の写真をまとめましたものをご希望の方にお渡しさせて頂けるか検討中です。震災の寄付にさせていただこうかと思っております。

今月はもう一つの大仕事の坂城の薪能が27日にあります。明後日坂城にいきます。最後の打ち合わせをしてまいります。

今日は一日休みでしたのでのんびりとかたずけをしました。これから夕飯を作ります。

松能会” に対して4件のコメントがあります。

  1. フクダ より:

    素適な舞台をありがとうございました。
    一番じ~んとしたところは、最後の方で扇を交換するところの少し前。
    純粋で一途な女性の思いが仕草に込められて、一瞬
    班女になったつもりになり、自分が懐に扇をしまっているような気がしました。
    そして吉田少将と斑女が扇を交換し、お互いをみつけて喜んでいる時
    その表情が演者の着けている面に浮かんで、微笑んでいるかのように見えました。

    この面がとても古くて良い面なのだとは聞いていましたが
     なるほど~。 と納得の一コマでした。

    お囃子は、賑やかで激しく感じるところもあり楽しめました。
    久しぶりに良い響きを聴いた感じです。

    やっぱり時々こういう感覚を味合わないといけませんね~

    それから、ネット予約の特典でいただいたお写真
    サイン入りでうれしかったです。ありがとうございました。

    今度は来年9月、楽しみにしております。

    1. 千俊 より:

      あそこはかなり気を使うところでした。あくまでも能でなければいけないので、むずかしいですね。面に負けないように芸をもっと磨きます。これからも宜しくお願いします。

  2. オオムラ より:

    先生から色々予告を伺っていたので、大変興味深く集中して拝見できました。
    僭越ですが先生の芸も、面も装束も先生の芸に活かされて素晴らしい舞台だったと思います。武田志房先生はじめ多くの方々に支えられて本当に幸せですね。森先生のあと松木先生がご挨拶にお出でになりお顔を拝見したとたん、自分が「夢の中から現実引き戻された」感じでした。それほど舞台の余韻が残っており、集中して舞台を拝見できたことに感謝しております。これから沢山の舞台がありますが、来年の松能会も愉しみです。

    1. 千俊 より:

      お褒めにあずかりありがとうございます。これからもがんばりますので、どうぞよろしくお願いします。

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