ぬか袋

檜の舞台を拭くものにはいろいろありますが、内弟子中、武田修能館の舞台は米ぬかで拭くよう教えられ、拭いてまいりました。

現在松木舞台も米ぬかで拭いております。今朝米ぬかを新しくいたしました。

まず日本手ぬぐいを縫って袋にし、その中に米ぬかを炒って入れます。

舞台を拭くことは、舞台の掃除、滑り具合の調整以外に、足腰の鍛錬、舞台の広さを体で感じる鍛錬になります。

ジムで体を鍛えるのではなく、舞台での稽古や拭くことで能楽師の肉体を作ることが理想だと思っております。この時期自宅で改めて体を鍛えたいと思います。

ぬか袋” に対して2件のコメントがあります。

  1. 大嶺早智子 より:

    こんばんは。
    私も小学生の頃、木造校舎の床磨きにぬか袋を使っていました。
    懐かしいですねえ。
    以前どこかで、「大曲だったか松濤だったかに新しく観世能楽堂ができた時に、毎日新しいお舞台の床を米ぬかで磨いた」というようなお話を伺った記憶があります。
    今の観世能楽堂のお舞台は、大曲からのものですか?
    私は松濤以降しか知りませんが、私の父は、仕事に行く時に車で大曲の能楽堂の前をよく通っていたそうです。

    1. 千俊 より:

      大曲の舞台で子方をほとんど勤めました。懐かしいですね。
      そのお舞台は現在神戸の湊川神社に移築され、松濤の舞台は新しく建てられました。そのお舞台は銀座にそのまま移されました。
      舞台を見ていると、自分の歩んできたことが走馬灯のように浮かんできます。
      50年以上お世話になっております。感謝申し上げております。

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